EOS を使ったボイスチャットの統合は、私たちにとって非常にスムーズでスピーディーでした。初期実装までエンドツーエンドで作業を進め、短期間で完成させることができました。
なぜボイスチャットの実装に EOS を選んだのですか?
Wilson 氏:『Out of Time』は Unreal Engine の上に構築されているため、実装のしやすさを考えると EOS を採用するのはごく自然な選択でした。さらに、EOS はデベロッパー ポータルを通じてボイスチャットの利用状況を可視化できる機能も提供していますからね。
EOS を導入してみて、他の開発者が知っておくべき学びや気づきはありましたか?
Wilson 氏:全体的に見て、開発中に予期せぬ問題はなく、統合は計画どおりに進みました。ひとつ学んだことがあるとすれば、EOS を開発サイクルの後半で導入したため、最初にサンドボックスやデプロイ構造を明確に設計していなかった点です。その結果、EOS のデプロイメントおよびサンドボックス ワークフローに合わせて、パイプラインやバックエンド環境を再設計する必要がありました。次回からは、これらの構成要素をあらかじめ設計し、最初から EGS と EOS を内部開発に組み込んで進めようと考えています。
Courtesy of Manticore Games
今後、EOS の活用をさらに拡大していく予定はありますか?
Wilson 氏:私たちは常に、EOS の機能の中からゲームやプレイヤー体験を向上させられるものを検討しています。今後『Out of Time』に導入を検討している EOS の機能としては、リーダーボード、プレゼンス、そしてアンチチートの 3 つがあります。
本作は、Epic Games Store のファースト ラン プログラムを通じて独占リリースされます。『Out of Time』において、この選択にはどのような理由があったのでしょうか?
Descamps 氏:私たちがファースト ラン プログラムを選んだのは、『Out of Time』のより良い未来を築くうえで本当に役立つと感じたからです。収益分配率の改善により、ローンチ後のコンテンツやアップデートに、より多くのリソースを直接投入することができます。さらに、Epic Games Store で特集されることで、より多くのプレイヤーに本作を知ってもらえるようになりました。このプログラムを通じた独占リリースは、私たち開発者にとってだけでなく、長期的に見ればプレイヤーにとっても大きなメリットがあると考えています。
Wilson 氏:まだ私たちにとっても初期段階ではありますが、いくつかおすすめしたい点があります。まずは Epic のパートナー マネージャーと積極的に連携することです。そして、デベロッパー ポータルを活用して、アチーブメントなどの EOS 連携機能をしっかりサポートすることです。また、できるだけ早い段階で高品質なマーケティング資料を準備しておくことも重要ですね。
振り返ってみて、UE5、EOS、EGS を組み合わせたことは、他に検討していたアプローチと比べて『Out of Time』の可能性をどのように広げたと思いますか?
Wilson 氏:UE5、EOS、EGS を活用することで、開発の効率化やデータ分析、そしてより迅速なリリースを可能にする統合型テクノロジー スタックを活かすことができました。UE5 の強化されたツール群、EOS のコアとなるマルチプレイヤー機能、そして Epic Games Store のオーディエンスと収益分配の仕組み、これらが一体となって機能することで、私たちは「より良いゲームづくり」に集中するための時間を確保できたのです。
『Out of Time』がリリースされた今、Manticore の次なる展開について教えてください。
Descamps 氏:私たちは今後も『Out of Time』に全力を注いでいきます。リリース後の現在は、プレイヤー コミュニティを拡大し、既存のプレイヤーの皆さんにこれからもゲームを楽しんでもらうことに注力しています。そして、2025 年後半以降に向けて、これからの展開に胸が躍るロードマップを用意しています。それもまた、私たちの大きな注力ポイントになるでしょう。